へバーデン結節の原因と症状を詳しく解説します
ヘバーデン結節(ヘバーデンけっせつ)は、手の指の第一関節(DIP関節)に発生する変形性関節症の一種です。 特に中高年の女性に多く見られ、指の関節が腫れたり、痛みを伴ったりすることが特徴です。

へバーデン結節の原因
ヘバーデン結節の正確な原因はまだ認められていないが、以下の関与が考えられています。
- 年齢(40歳以上に多い)
- 女性ホルモンの影響(閉経後の女性に多い)
- 遺伝的要因
- 指の過度な使用
- 関節の軟骨の老化や摩耗
へバーデン結節の症状
- 指の第一関節(爪に近い関節)が腫れる
- 関節の痛みやこわばり
- 進むと関節が変形し、指が曲がる
- 関節に骨のこぶ(結節)ができる
- 痛みがあるが、次第に軽いこともある
へバーデン結節の治療法
ヘバーデン結節には特効薬や根本的な治療法はありませんが、症状を軽減するための対策があります。
- 痛みの緩和
- 鎮痛剤(ロキソニンなどのNSAIDs)
- 湿布や塗り薬
- 固定
- 指のサポーターやテーピングで動きを制限し、痛みを軽減します
- 温熱療法
- 温めることで血流を良くし、痛みを感じる
- リハビリ・ストレッチ
- 指のストレッチや軽い運動で関節の動きを定着させる
- 手術(重症の場合)
- 痛みが診察、日常生活に耐えられた場合は手術を検討
自分で治す方法
ヘバーデン結節は根本的に完治させることが難しいですが、痛みを軽減し、進行を遅らせる方法があります。日常生活でセルフケアを取り入れることで、症状を早めることが可能です。
①手指の負担を軽減
✔ 指を酷使しない
- 重いものを持つときは、手のひら全体を使う(指だけに負担をかけない)
- 瓶のフタを開けるときは道具を使う(滑り止めマットやオープナー)
- パソコンやスマホの長時間使用を控える(特にフリック入力やタイピング)
✔ 指をテーピングやサポーターで保護
- 関節を安定させることで痛みを軽減します
- 就寝中に指が曲がらないように固定するのも効果的
②温めて血流を良くする
✔ お湯につける(温熱療法)
- 40℃前後のお湯に5~10分手を浸ける
- お風呂で湯船につかりながら、手を開いたり閉じたりする
✔ 指のマッサージ
- 温めた後に、手のひらや指を優しくみほぐす
- 痛みのある関節は無理に押さない(周囲を優しくほぐす)
✔ 手袋をはめて
- 冷えは症状を悪化させるので、冷房の落ち着いた場所では手袋をつける
③指のストレッチ・軽い運動
✔ 指の曲げ伸ばし運動(無理しない範囲で)
- 手をぐーにやる→ ゆっくり開く(5回繰り返す)
- 指一本ずつ伸びる(他の指で軽くサポートすると効果的)
✔ 指のグーパー体操
- 指を大きく開いて閉じる(1セット10回、1日3回)
✔柔らかいボールをにぎる
- テニスボールやスポンジボールを軽く握る→ゆっくり離す(5回繰り返し)
- 痛みが出る場合は無理をしない
④食事改善で炎症を治す
✔ 採用したい食品
- オメガ3脂肪酸(青魚、亜麻仁油、えごま油)→炎症を抑える
- ビタミンB6(バナナ、さつまいも)
やってはいけないこと
- 指を酷使する(スマホ・タイピング・細かい作業)
- 手作業・冷やす(冷房直撃・冷水作業)
- 強いマッサージ・無理なストレッチ
- 指をポキポキ鳴らす・悪い姿勢
- 炎症を悪化させる食生活(糖分・揚げ物・アルコール)
関連する病気(ブシャール結節など)
① ブシャール結節(ブシャール結節)
🟢 ヘバーデン結節とよく似た病気
🔹特徴
- 中指や人差し指の第二関節(PIP関節)に発生
- ヘバーデン結節と同じく、変形性関節症
- 指の関節が腫れる・痛む・変形する
🔹ヘバーデン結節との違い
- ヘバーデン結節は第一関節(DIP関節)
- ブシャール結節は第二関節(PIP関節)
🔹どちらも同時に発症することがある
👉 ヘバーデン結節がある人は、ブシャール結節も発症しやすい。
② 関節リウマチ
🟠関節の変形を考える自己免疫疾患
🔹特徴
- 免疫の異常により、関節が炎症を起こして破壊される
- 手の関節が腫れ、左右対称に痛みが多いことがございます
- 朝起きたときに強張りやすい(30分以上続くことが多い)
- 進むと関節が変形し、曲がる
まとめ
ヘバーデン結節は進むと指の変形が進むため、早めのケアが大切です。痛みが続く場合は整骨院や整形外科などで、適切な治療を受けることをおすすめします。早く対処すれば、症状も軽く済みますので心当たりの方はお早めに治療しましょう。