肩峰下インピンジメントの原因と予防策を考えてみる
■ 肩峰下インピンジメントとは?
肩の骨(肩峰)と腕の骨(上腕骨)の間のスペースに、腱(主に棘上筋腱)や滑液包などの組織が挟まり、摩擦や圧迫が起こることで炎症や損傷が生じる状態を指します。
原因(なぜ起こるか?)
1. 肩の使いすぎ(オーバーユース)
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スポーツや仕事で腕を頻繁に使う(特に腕を上げる動作)
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例:野球、水泳、テニス、工場作業、パソコン作業など
2. 姿勢の悪化
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猫背や巻き肩になると、肩甲骨や肩関節の動きが悪くなり、肩峰下のスペースが狭くなる
3. 加齢による筋・腱の変性
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年齢とともに棘上筋や腱板が弱くなり、摩擦に弱くなる
4. 筋力のアンバランス
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肩周りの筋肉(ローテーターカフや肩甲骨周囲筋)のバランスが崩れることで、腕の動きがスムーズにいかず、腱が挟まれやすくなる
5. 骨の形状の問題
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生まれつき肩峰が下向きにカーブしている(フック型肩峰)と、インピンジメントが起こりやすい
予防策(どう防ぐ?)
1. 正しい姿勢を意識する
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背筋を伸ばし、肩を自然な位置に保つ(巻き肩NG)
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長時間のデスクワーク中も定期的にストレッチを
2. 肩甲骨と肩の筋肉を鍛える
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特にローテーターカフ(回旋筋腱板)の強化が効果的
→ 例:インナーマッスルのトレーニング(チューブ運動など)
3. 可動域を維持するストレッチ
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肩や胸、肩甲骨周りを柔らかく保つ
→ 肩甲骨はがし、胸筋のストレッチなど
4. 無理な動きを避ける
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スポーツや作業で肩に負担がかかる動作を繰り返しすぎない
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動作のフォームを見直す(プロの指導を受けるのも有効)
5. 十分な休息とケア
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使いすぎた日はしっかり休養&アイシング
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違和感がある場合は早めのリハビリや整形外科受診
まとめ
肩インピンジメントは、予防と早期対応がカギです。少しの違和感を放置すると、腱板断裂などの重症化につながることもあるので注意しましょう。